1時間も経っただろうか。
本屋の駐車場に戻って来て、エンジンをかけると
その音を聞いてか、店長さんが飛び出してきた。
「なにやってんのよ!あんた!」
金切り声を上げて怒り狂うおばさん。もちろん当然の事だ。
とにかく平身低頭。謝って謝って、謝りまくった。
謝りながら、なぜ「あんた達」ではなく「あんた」なのか疑問だった。
それはさておき、次は警察を呼ぶこと、出入り禁止なこと、さらに追加小言。
あらん限りの怒られ方をして、ようやく店長さんは
「早くどけろ!」と捨て台詞を残して店に戻って行った。
何度も言うが、キャバクラでは当然のことながら私の失態だ。私が悪い。
ああ、やれやれ。そう思いながら振り返ると
「ここに置き放題」「大丈夫」を連呼していたそいつが
私の車の影から、そおーっと顔を覗かせた。
「ごめーん、怒られるとは思わんかったー。」
なんだこいつ。隠れてたのか?
さっきから、さんざん怒られ、怒鳴られ、脅されているあいだ
主犯格のお前は隠れていたというのか?
「大丈夫だと思ったんだけどー」
ああん?大丈夫だと、お前が言ったんじゃなかったのか?
「怒られないとおもったんだけどー」